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風景を書くように書きたい

「うまい文章」とはどんなものか

ひとつ前に『毎日ブログを書いても文章はうまくならない』というエントリーをあげたら、読んでくれた人から「よしみちゃんにとって“うまい”文章ってなんなの?」と聞かれたので、そういえばそれってなんなんだろうと思ったので考えてみました。

風景を書くように書きたい

この記事もそうなんだけど、ブログだと

  • 自分はこう思う
  • 自分はこれが好き/嫌い
  • 自分はこういうことを訴えたい


…ということを書きがちなんですよね。でも、わたしが今いただいているお仕事は、インタビューをして人やモノを紹介する記事が多いんですわ。

で、「人」を書くときに、できるだけ上に書いたような「自分はこう思う」とかを極力入れないで、風景を書くように書きたいんです。

山を見たり、木を見たり、川の流れを見たりして、「きれいだなあ」と思うことがあるでしょ。それを「わたしは木曽川のここがきれいだと思いました」って書くよりも、木曽川がどんなふうにどんなはやさで流れているか、水量はどれくらいか、水の色はどうか、川岸にどんな植物があるかを写し取るように書いたほうが、その川のありようが豊かに伝わって、読む人にも美しさを感じてもらえると思うんです。
なんていうか、自然って、美しいけど、それは人間とか…わたしを喜ばせようとか、美しがってもらおうとか、役立とうと思ってそう在るわけじゃないじゃん。(笑)
ただ、そこに木として存在して、木としての生命を全うしているだけなんだけど、
わたしたちはその姿が美しいと思うわけで。
「木は光合成して酸素を創り出してくれているから美しい」っていうわけじゃないじゃん。(笑)


だから、わたしは人間もそのように書きたいなあと思うんです。
ただその人の在りようを写し取るように書くことができたら
それだけでその人の美しさ、かがやきみたいなのが伝わると思うんです。
何かその人がいいことをしているから、すごいことをしているから、という
よさ、輝きではなく、その人がただ在るということの価値みたいなものが。

でも、それは風景を書くことが難しいように
「わたしは~と思う」を書くよりもずっと難しいと感じています。
だから、それができるようになりたい。


ちなみに、この「風景を書く」という考え方は、保坂和志さんの「書きあぐねている人のための小説入門」に大いに影響を受けています。何年も前に読んだ本で、「風景を書く」ということはずっと心に引っかかっていたんだけど、最近、インタビューの仕事をするようになってやっと腹に落ちたというか、実感として感じられるようになりました。

書きあぐねている人のための小説入門 (中公文庫)

書きあぐねている人のための小説入門 (中公文庫)

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1月23日(金)


里芋とにんじんのみそ汁を煮詰めてあげとねぎとうどんを投入して味噌煮込みうどんに、お茶



クリームシチュー、小松菜ともやしと豚肉の炒め、ごはん、お茶


シチュー、ビール

おやつ
コーヒー

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