手さぐりで書いていく
毎日、毎日、書くことで悩んでいる。
書く仕事をしないでいる言い訳を用意するために、
他の仕事をやっているのではないかというくらい、
書く仕事がしたくて、
しかも実際にいま、書く仕事で完全に食えているわけでは
いないまでも、毎日何かしら書かなければならないことや
書きたいと思うことがあり、幸せで、恵まれていると思う。
それでも、なぜか手が動かなかったり
書きたいと思った筈のことを書いてみたら
全く思っていたように書けていなかったり
つまらないと思ったりしている。
つまらないといえば、本当は自分は何を書きたいのだろうとか
これは今の自分には書けないなとか
じゃあ何を書いていけばいいんだろうとか
もっと専門的になるべきだろうか、いや
もっと分野横断的になるべきだとか
書いてもいないのにそんなことで悩んでいることが
実につまらなくてくだらない、そして、
そう思っていること自体が
筆を進ませない最大の理由だということが
全くつまらない。
と、中二病みたいな36歳さいごの月を過ごしていたら
また保坂和志さんのインタビューを見つけて
むさぼるように読んでしまいました。
いろんなすてきなことが書いてあるんだけど
こういうふうに、何年もかかってもいいし
どんな風に書いてもいいんだ、と思うと
どうでもいいことで悩んでいたなと気持ちが楽になった。
書けない/書けるという止まった状態でいるのではなくて
考え考えながら一文字ずつでも
ごまかさずに書き続けているという
静かだけど確実に動的な状態
気の遠くなるような長い過程を引き受けていきたい。
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どうでもいいけどわたしはいまだに編集的にハイなモードに
入っているせいか、このブログは下記の記事に
大きく影響を受けて書かれました。
書きながら、気づいたんだけど。
995夜『過程と実在』アルフレッド・ノース・ホワイトヘッド|松岡正剛の千夜千冊
ホワイトヘッドは「ある」(being)と「なる」(becoming)のあいだを歩きつづけた哲人だった。「ある」(有)と「ない」(無)ではなくて、「ある」と「なる」。つねに「ある」から「なる」のほうに歩みつづけた。
(松岡正剛「千夜千冊 995夜 アルフレッド・ノース・ホワイトヘッド『過程と実在』」)
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