#レコーディングダイエット

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運動の言葉と生活の言葉をつなぐ―田島ハルコさん大好き日記

2020年4月10日

嫌だなーと思っていたzoomでの遠隔インタビューも、そうも言っていられる状態じゃなくなってきたのでやってみたら意外とできて、とても面白かった。やっていくうちに色々コツとかもつかめるしこれはこれでいいかも。
こうして新しいツールを使いこなしていくことってカッコいいように見える反面、システムに馴致されていくだけなんじゃないか…とか、ますますテクノロジーの奴隷になっていくだけなんじゃないか?という不安も感じる。

でも以前、宇川直宏さんがDOMMUNEで「アートはテクノロジーに縛られている面もあるけど、テクノロジー(の開発者)が思いもよらなかったような使い方をすることですごい表現を生むこともある」というようなことを言っていたのを覚えている。録音物の再生機として生まれたレコードプレーヤーを2台同時に使う人たちが現れて、それ自体が新しい音楽を生み出すようになったように。なので、もっと技術を想像力を広げるような方向で使えるようになりたいな。そういえば、今日のインタビューもそういう話だったような気がする。


話は変わって、最近の私は「運動の言葉と生活の言葉をつなげる」というテーマを発見しまして。私は昔から左翼というか、世の中の矛盾に対して「これはおかしい!」と声をあげて変えていこう!と、真っ赤な血を熱くたぎらせるタイプなんです。だから反貧困運動とかめちゃめちゃ共感してきたし。
でも同時に、今までの運動のやり方でいいのか?という気もモヤモヤ持ち続けていて、でもどうしたらいいのか分からない、みたいな。正しいことを言いたい、でもそれだけでは伝わらないし、伝わっても変わらない。
最近何人かの方と「運動の言葉(イデオロギーとか)」だけでなく、もっと普段の生活に根差した「生活の言葉」で社会の仕組みを変えていく必要性を発信していく必要があるのではないか、ということを話しました。例えば、「人権を守るために連帯しよう」とだけ呼びかけるよりも「バイト先で理不尽なシフトを組まれて困っている同僚が居たら、店長のところに一緒に行ってあげるとか、その同僚が店長に話しているときに同じ部屋にいるだけで、一人で訴えるより効果がある」と話すほうが「連帯の必要性」にリアリティを感じられるのではないか、とか。
原発をやめよう!」と声を上げる運動も大切だけど、並行して「地域で電気の会社(発電とか小売りとかをやる)を作って、地域の人がそこから電気を買うようにする。電気の会社の利益を地域の福祉や産業に還元する」という仕組みづくりをすれば(実際にやっている地域が何カ所かある)ゆくゆくは原発も必要とされなくなるのでは…みたいな。

貧困や差別の問題についても「生活の実感に根差した、リアルな言葉」を増やしていくことで理解を広げられないか…と思っていたんだけど、田島ハルコさんというラッパーは、すでにそんなことばかりを曲にしていたのでした。「人権」という言葉を歌詞に入れまくる人なんだけど、それと安くてかわいい指輪や服や化粧品を愛すること、音楽やライブを楽しむことは地続きなんだってことがストレートに分かるし面白い。

ちふれGANG

田島ハルコ「ちふれGANG」(feat.ワッショイサンバ)

日本国銀行券
(政府のコロナ政策に対して作られた曲。マスクに名前をつけ出すところが最高)

田島ハルコ「日本国銀行券」(prod.田島ハルコ)

HAPPY税(消費税が上がった時の曲)

田島ハルコ/HAPPY税 (MV)


kawaiiresist [HRC-002]

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