#レコーディングダイエット

毎日食べたものを書きます

仕方ないなと思っていないし、どこもまったく割り切れないよ

2020年4月26日
 来月引越しをするのでカーテンを頼んだんだけど、モタモタして頼むのが遅すぎたのと連休があるのと工場がこのご時世でゆっくり操業なこともあり、引越し前にカーテンが届かないどころか、新居で2週間近くもカーテンなしで過ごすことが決まった。段ボールを立てかけておくなどしてなんとかやり過ごすことにする。学校ないし家庭もないし、暇じゃないしカーテンもないし・・・
 昨年度の報告書の提出があったり、ありがたいことにお仕事も色々お声がけいただいていいるし、書きたいと思うことも尽きず、毎日慌ただしく過ごすことができている。こういう毎日を幸せだと思わなきゃいけないんだろうなあという気持ちと(実際幸せだし)、幸せとかありがたいとか「思わされる」ものじゃないから思っても思わなくても私の自由だ、という気持ちの両方がある。
 他者からの批評やアドバイスをきちんと受け止める知性と素直さを持ちつつ、他人の勝手な評価からは自由でありたいと思う。私の場合はブスとかデブとかバカとか言われても気にしないで堂々としていたいっていう程度のことなんだけど・・・

2020年4月27日
 なんの罰則もなくても、業種によっては補償もなくても営業を控えて、でも家賃や従業員へのお給料はなんとか出したいと走り回っている人たちや、それもできなくて死にそうになっている人もいるのに、税金で意味わからんマスクをあやしげな会社に発注して儲けようとしていた人がいるんじゃないかと思うとほんと腹立つな。やめやめ!もう自粛なんかやめやめ!って思うわそんなん…。

 外国を見ると「先進国はいいなあ、うらやましいなあ」と思うことばかりだけど、でもどの国もそういう仕組みを、血のにじむような、という言葉では全然甘いくらいの努力をして作ってきた結果なんだよね。たとえばドイツなんてアーティストに「無制限の支援」をする、なんていち早く宣言してみんなを驚かせましたよね。
jazztokyo.org

 これをやるために「ドイツ国内の誰がアーティストなのか」をどうやって特定したんだろ?って思ってたんだけど、アーティストはだいたい組合に入ってるらしいのね。だから組合員=芸術家、だとして組合員全員に振り込めばokという。ベルリンなんかはアートが一大産業だから手厚いんだみたいなこと言ってる人もいたけど、それだって組合が普段から行政に働きかけたりしてきたからこそ、芸術家が活動しやすい環境が整ってますます面白いシーンが出てくる、といういい循環になっていたんじゃないかなと思う。

↓ベルリンのアーティスト協同組合についての記事
www.peeler.jp

概して社会的に立場の弱いアーティストは、団結した行動を通してしかその利益を獲得することができないという状況を鑑み、BBKは自らをアーティストの弁護人、スポンサー、サービス提供者と定義してアーティストの利益を代表し、広範囲にわたる情報、アドバイス、サポートの形で様々なサービスをメンバーに提供する。
具体的には、専門家による社会保険相談、年金相談、税金相談、スタジオレンタルに関する法律相談、職業上の法律相談窓口などを開設し、アーティストとして生きていくための生活基盤を整えることができるようサポートしている。会費は年間100ユーロで、現在2000人の会員がいる。

 
 台湾だって台湾だって韓国だって、民主化のためにすごい痛み、すごい努力をしてきた経験があるんだよなあと思った。どの国も完璧ではないにせよ、今までとは違う生活を送らざるを得ないとき、できるだけ多くの人が納得して行動できるようにするにはどうしたらいいか、という視点に立ったオペレーションができていたんじゃないかと思った。
 日本にも「組合を作って自分たちと社会を守ろう」とか、衝突をおそれず言いたいことを言いながら相手の意見も聞き、時にはクレバーに条件交渉をして全体としていい感じになるようにする・・・を繰り返してなんとかやっていこうみたいな気分や仕組みを作るにはどうしたらいいんだろうと思った。

 日中は仕事の打ち合わせ。その中で、今まで人は「集まる」ということにすごく価値をおいてきたよねという話になった。どんな宗教でも、神様と自分だけがいればいいというものではない。一人で部屋にこもって聖書を読む、ということだけではなくて、「教会」があって、みんなで集まって話を聞いたり歌ったりすることが大事だったわけで。
 組合もそうだし、選挙もそうだし、社会運動はだいたいそうだし、クラブとかディスコだってそうだし(一人で部屋で音楽を聴けばいいというものではない)、学校も会社も集団になることで何かを生み出してきたっぽい。3密makesサムシングだったのに、集まるなと言われたら、どうやって運動とか選挙とかやっていくんだろうか。
 …と思ったけど、すでに運動や選挙で「集まる」人ってだんだん少なくなってきているし、コロナがなくても瀕死の状態だったのでは…とも思った。

 集まることのしんどさとめんどくささと、楽しさや面白さの両方を、何か手垢のついていない、もっと実感を伴った言葉で整理できないものか。してみたい、と思った。

N.O.

N.O.