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岩波書店「世界」に岐阜大学地域科学部を取材した記事が載りました

4月8日発売の岩波書店の雑誌「世界」に、母校である岐阜大学地域科学部を取材した記事を載せていただきました。
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昨年末に地域科学部の存廃をめぐるゴタゴタがあり、激情のままに書いて東洋経済オンラインに掲載していただいた記事を読んだ「世界」編集部の方にお声がけいただいたものです。ありがたや~ありがたや~。
toyokeizai.net
www.iwanami.co.jp


あこがれの岩波書店
舞い上がった私は当日、ここぞとばかりに持っていた広辞苑クラッチで取材に赴きました。買ってよかった広辞苑バッグ。
https://www.instagram.com/p/Bn0-Xk6BrcF/
広辞苑型のクラッチバッグを買ったので見てほしい函入り、スピン付き


話を本題に戻すと、特集は「生きている大学自治
編集部の渕上さんは「大学改革の問題点はもう言葉が尽きるほどにどこでも指摘されている。けれど、指摘すればするほど『強大な財務省(お金)の力』と『無力な大学』というイメージを増強してしまってはいないか。もっと『大学ってこんなに面白い』『魅力的だ』ということを言っていかなければならないのでは」とおっしゃっていて、泣けました。

面白い、魅力的だ、って私が書くとゆるふわな感じになっちゃうんですが、そこは「世界」なので、法政大学学長の田中優子先生、ブラックバイト問題について問題提起をし続ける中京大学の大内裕和先生などなど、豪華かつ多彩な顔ぶれがゴリっとした言説を展開されており、読み応えしかない一冊となっております。

私は地域科学部学部長の富樫幸一先生と、准教授の南出吉祥さんにインタビューさせていただきました。学生が始めた署名活動、学部存続のためのアクションが学外の人からも広く支持されたのはなぜか…といった話題から、地域科学部ならではの文化や特徴にせまる内容となっています。特に「大学の”地域貢献”とは何か」についての富樫先生の返答や、「そもそも地域貢献って何なの」と根本的な問いを立てることと、実際に地域で泥臭くフィールドワークをしていくことの間をどうつないでいくか(あるいは、つないでいかないか)といった箇所は手前味噌ながら面白く、自分でまとめながら燃えました。


現実に押し流されそうになりながらも、理想を決して手放さないことがどんどん難しくなりつつあるように思います。同時に、今・ここにある自分と社会の現実に向き合わないで理想に逃げ続けることの危うさやセコさにももう、うんざりです。
理想と現実、志とお金、アカデミアとストリート・スマート。ネット右翼とエリート・リベラル、ワイドショーと電気グルーヴ、その両方の間をときに小賢しく、ときに頑固に編集しながら生き延びていくしたたかさ、そういう「知」が欲しいなあと思いました。


「世界」は大きい本屋さんか、近くの本屋さんで取り寄せてもらうか、図書館にいくかすると読めると思います。そのどれもダメだったらAmazonとかで買って読んでくださーい。

世界 2019年 05 月号 [雑誌]

世界 2019年 05 月号 [雑誌]