八百万の神がいる
積み読を積みあげることに関しては
一日の長があるわたくしですが、
かれこれ5年は積ん読してるな、いや
買おう買おう借りよう借りようと思って5年だから
積ん読ならぬ思い読?エア積ん読?
している本が「贈与論」です。
![贈与論 他二篇 (岩波文庫) 贈与論 他二篇 (岩波文庫)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/5120U51oqVL._SL160_.jpg)
- 作者: マルセル・モース,森山工
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2014/07/17
- メディア: 文庫
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図書館司書として働いている友人に
「あのー、プレゼントを贈りあってすごいモノを
贈ったほうが勝ち、みたいな戦い方のことが書いて
ある本なんだっけ」という質問に答えて
この本を教えてくれたのもいい思い出。
いやー、レファレンスってすごいね~。
じゃあ読めよっていう。
本自体は読んでないけど
贈与論のことを書いている記事を読みましてね。
また千夜千冊なんですけど。
そもそも日本は縄文このかた唯一絶対神をもたず、多
神多仏で、固有文字のリテラシー(読み書き)を漢字か
ら借りて工夫してきた国だった。
唯一絶対のトップディシジョンがないということは、
八百万(やおよろず)なたくさんの見解があるというこ
とで、そこでは複数意見の調整と複合的編集こそが大切
なディシジョンメーキング・プロセスになるということ
だ。(松岡正剛「千夜千冊 1507夜「贈与論」)
八百万も神様がいたら大変ですよね。
何を、誰を信じていいかわからないじゃないですか。
(笑)
それでも、日本の人はなぜかそれでやってきたわけで
そこには「複数意見の調整と複合的編集」が
あったんじゃないかと。
毎日仕事をしていろんな人と会う。
さまざまな考え、思惑、欲望、見栄、利害関係など
それこそ複数意見の調整の繰り返しばかり。
異なる意見、異なる立場、異なる文化の人と
一緒にやっていくことがグロ~バルでも
ローカルでも必要だと言われているけれど
昔の人はどうやって八百万の神と
付き合っていたんだろうと思う。
そして、どうして今はそれができなくなって
しまったんだろう、とも。
今は神様がいない時代じゃなくて、
神様がいっぱいいる時代なんじゃないだろうか。
♪ 今日の一曲 ♪