#レコーディングダイエット

毎日食べたものを書きます

性格が地味でも営業職はできると思う話

こういう話って、タイトルを見ただけで
「これ、読んだら『うわぁ…』と思って
 ブラウザをそっと閉じるタイプの記事やで…」と
思うんだけど、よせばいいのについつい読んでしまう。

dktkyk.hatenablog.com
記事の内容も相当怖いが、コメント欄がまた怖い。くわばらくわばら

たぶんこれを読んだ人の中には「こんな電通マンばっかりやないでー!」という反論もあるんだろうなあと思う。私は電通のことはよく知らないので何とも言えないけれど、でも職業や職種に対するステレオタイプなイメージってあるなあと思っていて、例えばこういう華やかに見える広告関係とか、広告じゃなくても営業職の人は「バイタリティがあって」「人付き合いがよくて」「愛想が良くて」「話題豊富で」「話し好きで」「おしゃれで」「社交的で」みたいな人がやる仕事だと思われているところはあるよなあと思う。

私も昔、ある会社で営業職をやっていたことがある。営業マンだと「売り込みとか仕事の話ばっかりじゃなくて、お客さんと趣味の話とかもして仲良くなりなさい」とか言われるんですよ。それはお客さんの考え方や人となりを良く知るということで大事なことなんだけど、私は若かったこともあり、そういう雑談が全然できなくて苦しんだことを覚えています。
ある時、他の地域から転勤してきたばかりの客先の担当者の人と話していたら、

「この辺で美味しいお店とかってあります~?」

と聞かれて、私はそれほどグルメというか食に興味もないし、よく飲み会とかで行く店があるけどあそこって美味しいのかな、私って口にするものの9割くらいは美味しいと思ってしまうから、自分が美味しいと思ってもその店を勧めていいものなんだろうか…とか余計なことを考えて、モゴモゴと言い淀んでいたら

「ダメだなあ~、営業だったらこういう時、おすすめのお店の2つや3つパッと言って、お客さんをすぐ接待に誘えるようにしなよ~」

なんて言われたことがある。
お客さんには全然悪気はなかったと思うし、むしろ若い営業マンに役立つテクを教えてくれたんだと思う。そうなのだ、実際に美味しいお店をレクチャーするのが大事じゃなくて、お互いにどんなお店が好きかを話すことで人となりを知ったり、これをきっかけに飲み行ったりする間柄になって、スムーズに仕事を進められるようになればいいのだ。本当に聞きたいのは店の料理の良し悪しじゃないんだ。ということにハッと気づかされて、自分は何て営業に向いてない人間なんだ、自分の見栄ばかり考えてお客さんのことを全然考えられていないじゃないか、こんなんじゃ相手から仕事をもらう資格も会社から給料をもらう資格もない、いや生きてる資格もない人間だ、もう死のう、と無駄に極端な落ち込み方をしたことがある。


でも会社に帰って営業部を見渡すと、全くそんな人ばかりじゃなかったのだ。

お客さんと飲みに行って仲良くなってウェイウェイ仕事をもらってくるタイプの人もいる。でも、そうじゃない人もいる。真面目一筋で、気のきいた雑談なんて全然しないけれど、「絶対に約束を守る。絶対に適当な返事をしない。任されたことを確実にやり遂げる」ということだけを日々積み上げて、コツコツと確実に売り上げて成績を出している人もいた。さらに、絶対に失敗したくない大きな仕事、確実にやらなければならない仕事がある時にも、お客さんは「あの人ならば確実にやってくれる」と信頼して任せてくれるのだ。

かと思うと別の上司は「お客さんと会うたび、くだらなくてもいいから必ず突拍子もない提案を1つする」と言っていた。あまりにも現実的でなかったり、しょうもなかったりして呆れられていることもあった。しかし彼が言うには「お客さんが苦境に陥って、考えても考えてもどうしてもいい解決策が出ない時がある。そういう時『いつもとんでもないことを言っているアイツならもしかして…』と、一発逆転のアイデアを求めて声をかけてくれる。その時は企画チームを総動員して本気のプレゼンをブチ込む」とのことだった。実際に「どうやって受注したんだろう」と思うような仕事をやっていた。

あまねく仕事というのは「その人ではできないことを代わりにやってあげて、その対価としてお金をもらう」ということだと思うんだけど、相手のできないこと、やってほしいことにたどり着いて、お金を払ってもよいなと思わせる方法は、きっとひとつではないはずなのだ。私達が買い物をする時、財布のひもを緩める理由が様々なのと同じように。「実用的で役に立つと思えるから」「店員さんの感じが良かったから」「見た目がカワイイから」「社会貢献できると思ったから」「人に自慢できそうだから」「他のよりマシだと感じたから」…


だから今、せっかく自分が入りたいと思った会社ややりたいと思った仕事についてたけれど「●●じゃないから自分がダメなんじゃないか」と思って死にたくなっている人がいたら、もっと自分のキャラを生かしながら売れる方法があるんじゃないか?と、死ぬ前に考えてみてほしいなーと思う。
もしも会社が、あなたのキャラじゃなくて「もっとウェイウェイしないとダメだ!」と何か1つの方法だけを求めてくるとしたら、それはその会社のカルチャーとあなたのキャラが合わないのかもしれないので、転職を考えてもいいんじゃないかと思います。逆に単一の方法で社員に動いて欲しい会社は、採用の時からそれを伝えて、かつそれができそうな社員だけを採用するのがいいんではないかと思います。大きなお世話ですが…

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